

18世紀初頭から始まり、現在のオーナー、
ジャン=ポール・ドーマンさんで5代目になるワイナリーです。
無口で物静かなタイプに見えますが、いざワインのこととなると、一つの質問で10分ぐらい答えにかかります。
そう、彼のワインにかける情熱は並々ならぬものがあります。
彼はできるだけ自然な形でワインを造るよう、除草剤や、化学肥料は一切使いません。
「自然を尊重するには、手をかけすぎてはいけない。
耕しすぎても自然ではなくなる。
“適度に” 耕して除草すれば、自然にバランスが取れた環境が出来上がり有機農法が可能になる」 と彼は言います。
「そして、農業は毎年違うし、方法はいくらでもある。
昔したことは忘れて、今年は、今は、どうなのかと考えながら、日々新たにすべてを忘れてゼロになる。
そこがこの仕事の好きな所です」 と。
これを聞いたときは身震いがしましたね。
常に前向きで失敗を恐れない、駄目なら方法を変えればいい。
ひたすら自分の思う道に突き進む。
そんな彼の姿勢。
でも初めて有機栽培をしたときは、害虫などにやられ畑の半分ぐらいの葡萄を捨てたそうです。
多くの苦難を乗り越えてきたからこそ、サラッとこのようなことが言えるんでしょうね。
畑の区画をボードで説明を受けながらの試飲となりました。
それぞれの畑・ブドウの特徴を活かし、5種類の赤とロゼ、白が造られています。
初めて彼のワインを飲んだ98年から私は大ファンで、その人気は年々世界的に高まり、今では早くから予約しないと手に入らないほどです。
その理由の一つに、2003年にアメリカのワイン評論家ロバート・パーカーが、彼のワインに満点を付けたことにあります。
しかし彼は、それにおごることなく、
『ただ自分の思うワインを造り続けるだけだ』
といいます。
試飲をしながら、彼のワインにうっとりです。
“ゆっくり味わって大切に飲みたい”ワインです。
アルコールは高めでたっぷりのタンニン。
でもそれを感じさせないほどの果実味と柔らかさ。
飲むというより体に染み込む・・・
そんな感覚です。
旨さにうっとり。
¥2,000~¥12,000
¥4,500~
¥2,000~