直輸入ワインと自然食品の店 ばんどう酒店

Chateau Mansenoble

~ 夢を形にした男 ~シャトー・マンスノーブル

オーナーのギィド・ジャンスジェルさん。
2010年11月、3度目の来日でたっぷりお話を伺いました。

ギィドは15歳から20年間、柔道をし、後半は指導者としてベルギーで2位になる選手を育てたこともあるんですよ。
また、フランスで彼の蔵を訪問すると
「ようこそいらっしゃいました」
と手書きで書かれた看板で出迎えてくれたり、彼が常飲するのは、なんと日本茶だったり。
そんな日本が大好きなギィドさん。
今回の日本訪問も心から楽しみにしてくれていました。

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実は彼は、フランス人ではなくベルギー人なんです。
なぜベルギーの人がフランスでワイン造りをすることになったのか・・・?
それは35年度ほど前にさかのぼります。
彼の義理の妹の誕生祝いの席で、彼女の生まれ年のワインを飲んだ時のこと。
一口飲んで、ものすごい衝撃が走ったそうです。
そこからギィドはワインの虜になり、数々の本を買っては読み漁り、ワインスク-ルにも通い、知れば知るほど奥深く夢中になっていったそうです。
ちなみに、その時のワインは、ボルドーのメドック3級、シャトー・カロン・セギュールの1947年だったそうですよ。

●優勝をきっかけにワインジャーナリストへ・・・

1988年、ベルギーで開かれたワインテイスティングコンクールでなんと優勝!
ベルギーと言えば、熱狂的なフランスワイン愛好家が多い国。
そのベルギーのコンクールでの優勝です。
その時の称号が、
「最も素晴らしい鼻(=テイスティング能力)を持つ男」。
このことは、後に彼のワインのラベルで登場します!
この優勝をきっかけに、テイスティングコメントやコラムを頼まれるなど、本業の傍ら、ワインジャーナリストとしても仕事を受けるようになりました。
その間、フランスワインのみならず、世界中の多くのワインを飲む機会に恵まれたといいます。

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●喜びが循環する世界へ

彼の本業は、保険会社経営。
基本的に保険の仕事は、トラブルに襲われた人を相手にする仕事。
多くの人の涙や悲劇、絶望・・・。
そんな姿を目の当たりにして、何とか助けてあげたいと親身になって取り組んでも、できることは限られていたり、どれだけ精一杯尽くしても、わずかな力にさえなれないこともあったり・・・。
しかもそんな真摯な姿勢も、渦中で苦しむお客様の目には入らず、感謝もされない。
やりがいや充実感を見出すことができなかったといいます。

こんな仕事をずっと続けていくのか。本当にそれでいいのか…。
そんな疑問と同時に膨らんできたのが、ワインに対する思いでした。
ワインの世界は、笑顔や喜びで満ちている。
造る人、飲む人、売る人、買う人。
美味しいワインに触れると、みんなが笑顔になっていく。
喜びの循環がそこにはあります。
残りの人生、そんな喜びが循環する世界に身を置きたい…
という思いが、ギィドの中で次第に抑えられないものになっていきました。

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●誰が何と言おうと、夢の実現に向けて!

1992年、ギィドが50歳の時、ついに自分でワインを造ろうと決意!
それまで積み上げてきたすべてを投げ打っての転身…。
誰も理解を示してくれませんでした。
しかしギィドの心は変わりません。
そんな時、唯一支えてくれたのが妻のマリー=アニックだったそうです。
そしてその年の8月、2人はレンタカーを借りてフランスへ。
1週間でボルドーとラングドックの醸造所を、なんと50蔵も見て回ったそうです。
しかしどこも決め手に欠けていて、購入までには至らず、翌9月、再びフランスへ。
今度はラングドックだけに絞り、6蔵見ることに。その6蔵目が、今のシャトー・マンスノーブルでした。
それは、全くの一目惚れ。
蔵に到着し、その2時間後にはすでに契約書にサインをしていたとか。
マリー=アニックはその立派な造りのシャトーに、ギィドは素晴らしい条件の畑と、非常に効率の良い構造の醸造所に魅せられ、2人とも即決だったそうです。

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●マンスノーブルは私に赤ワインの美味しさを教えてくれました!

私はマンスノーブルのワインが大好きで、よくワイン会に出すのですが、グラスに注いで香りを嗅いだとたん、
「わぁ~。良い香り~」 と歓声が上がるんですよ。
そして飲むと皆さんうっとり。彼のワインがきっかけで、赤ワインが好きになったと言う人も多いんです。
実は私もその一人。
濃いワインというと、タンニン(渋み)の荒々しいものが多いですが、ギィドのワインにその嫌な渋味は全くなく、タンニンが非常に柔らかく、とっても心地良いいんです。
彼は、強調しないけれど、栽培は有機栽培を念頭においています。
除草剤を撒かず、農薬も異常気象などの特別な場合以外はほとんど使いません。
肥料もブドウの梗や動物の堆肥などです。
完熟を見逃さずベストなタイミングで収穫し、ブドウに負担のない醸造方法。
そして、“彼の鼻”。
ワインをブレンドする時に、このテイスティング能力が最大限に発揮されるのです。
こうして生み出される彼のワインは、香り高くコクがあるのに、とってもやさしい!!

ガイドブックなどでも高く評価され、また、世界的に有名なワイン評論家であるロバート・パーカーJr氏には、
「世界レベルの素晴らしい生産者」と絶賛され、世界のトップワイナリーベスト600にも選ばれました。
一時は変人扱いされ、義理の父親には猛反対され、みんなに無理だと言われたことを、彼は見事にやってのけたのです!

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●日本の文化、文化、食、人、景色 …
日本の全てに魅せられて

彼はずっと日本に憧れていました。
「その日本に来ることができ、そして自分が造ったワインを楽しんで飲んでくれている ・・・
そのことを、本当に幸せに思う」
そう言ってくれることに、私も心から嬉しく思います。
“憧れてもらえる日本、日本人”であり続けないとね・・・。

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●ワイン Chateau de Mansenoble

ROUGE 赤ワイン

● ROUGE 赤ワイン

パワフルなのに繊細な彼のワイン。ぜひどうぞ。
彼が造るのは赤ワインのみです。
¥2,000~¥6,000