11月になるとやっぱり気になるのは、
“ボージョレ・ヌーヴォ” ですよね。
当店の直輸入のヌーヴォを造ってくれているのがこれからご紹介する ラッフォレさんです。
この蔵の4代目オーナーのラッフォレさんは16歳からワイン造り一筋といった方で、現在は2~3人の従業員と奥様のマルティーヌさんで営む小さな蔵です。
5月に訪問したとき、
『今回はどこから来たんだい?』と聞かれ、
『シャンパーニュからブルゴーニュを経て、こちらに』というと、
『お金持ちの所から、ずいぶん貧乏な所へ来ちゃったね~(笑)』
とラッフォレさん。
フランス人から見ても、やっぱりシャンパーニュやブルゴーニュは富裕層なんですね!
蔵をまわると、よく子どもたちがお手伝いや挨拶に顔を覗かせてくれます。
子どもさんを見かけるとつい、
『次は彼が後を継ぐの?』
なんて聞いてしまうのですが、
『そこはデリケートな問題だから、あまり聞いちゃいけないよ』って。そんな事情は、どこの国も同じようですね。
でもラッフォレさんの三つ子の息子さんたちは、それぞれ醸造学校へ行ったり、よそのワイナリーへ研修に行ったりとしっかり後継ぎが育っているようで、息子さんの話をする時はちょっと誇らしげで、うれしそうなのが印象的です。
蔵では、今年初めて造ったロゼを試飲。ボージョレのロゼ?
そんなの聞いたこと無かったですが・・・。
オレンジがかった淡いピンクのとってもチャーミングな色で、一口飲むと果実味がふわっと広がり、口あたりはフレッシュで滑らか、程よく酸もあり後口すっきりと、非常によくバランスの取れたロゼでした。
また、古いヴィンテージのものも飲ませてもらい、ここまで熟成できるラッフォレさんの丹念な手仕事を再認識しました。
そして彼のワインがおいしい一番の理由は、収穫方法にあります。
毎年40人ほどの人々がフランス全土からやってきて約二週間寝食を共にし、朝7時半から夜6時まで手積みの収穫作業なのです。
その間の食事の支度や洗濯はすべて奥様がされるんですよ。
昔は当たり前の情景だったのですが、受け入れが大変という理由で今では珍しくなってきています。
でもラッフォレさんは、
『年に一度の実りの喜びをみんなで分ち合いたいし、 何より楽しく造ると美味しくなるんだよ!』と。
くたくたになる重労働ですが、収穫が終わる頃にはバラバラに集まった40人が皆家族のように仲良くなるそうです。
たくさんの喜びが詰まったワインです。
ぜひ!
心がほっとする赤ワイン。
ヌーボだけじゃない美味しいボージョレをぜひ。
¥2,000~¥4,000
¥2,000~