朝ごはん抜きは、万病のもと!?
朝食抜き健康法や朝食抜きダイエットなど、朝食が悪者扱いされている場面を
よく耳にします。実際、私も“朝食は抜く方がいいの?”
と聞かれることがあります。
でも実は、以前にもご紹介しましたように、朝食抜きは、肥満につながり、
血糖値のコントロールが悪くなってしまうのです。
さらにこの度、脳卒中のリスクが高くなることを、がんセンターが確認しましたので、
その記事をご紹介します。
朝食抜きは脳卒中リスク高まる
(毎日新聞2016.2.5)朝食を抜く人ほど脳卒中を発症するリスクが高まるとの研究結果を、国立がん研究センターと大阪大の研究チームが、4日発表した。
朝食を抜くと朝の血圧の上昇が大きくなるためと考えられるという。
朝食を食べないと肥満などにつながることは指摘されていたが、脳卒中リスクが高まることが確認されたのは初めてという。
チームは、1995年と98年に生活習慣に関するアンケートを実施し、回答した全国8県の45~74歳の男女約8万人を、1週間の朝食を取る回数で4群に分けた。
2010年まで追跡調査し、脳卒中(脳出血、脳梗塞など)や虚血性心疾患の発症との関連を調べた。
この結果、朝食を取らない、または週に1,2回しか食べない群では、毎日食べる群に比べて、脳卒中全体の発症が1.18倍高くなり、このうち脳出血は1.36倍高かった。
脳梗塞やくも膜下出血、虚血性心疾患は関連は見られなかった。
脳出血の原因の一つは、高血圧だが、チームによると、朝目覚める時、血圧は上昇するが、朝食を取らないと空腹感などのストレスからさらに上昇するとの過去の研究があるという。
朝食を抜くと、肥満や糖尿病のリスクを上昇させるとの研究結果もある。
大阪大の磯博康教授は、「子どもが朝食をとらないと、集中力を欠いて成績に影響するというデーターはあるが、大人も生活習慣病の予防のために毎日朝食をとった方がいいだろう」と話す。
早寝、早起き、朝ごはん
以上は、毎日新聞の記事ですが、朝食抜きに何もいいことが無さそうですよね。
時々耳にするのが、“朝お腹が空かない”ということです。
恐らくそれは、夕食の時間が遅いか、朝までに消化できないほど、たくさんの量を食べてしまっていることが、原因ではないでしょうか?
お仕事の関係で帰宅が遅くなると、夕食も遅くなり、内臓もゆっくりできず、疲れが溜った感覚が体に残ったまま朝に。
そうすると朝からだるい、食欲がない…という事にも。
現代社会では、“早寝、早起き、朝ごはん”この基本リズムが難しいですよね。
遅い夕食は量を控えめにして、朝、お腹を空かして目覚めるように心がければ、
きっと心も体も軽くなり、さらに健康にもつながりますよ!
【管理栄養士 坂東武子】