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ワイナリー訪問記 ~アルザス エリック・カム~

昨年の訪問時に、「このワインすごいんだよ! どう?飲んでみて!」と、
旅の途中で紹介してもらったワイナリー「エリック=カム」が、
今回の初めの訪問先となりました。

バスが来ないなーと思っていたら、運転手が「忘れてた~」って、
1時間遅れてホテルに到着という、フランスらしい? スタートとなりました。

ドイツの国境に位置するアルザスは、今、自然派の若手醸造家がどんどん育っている
注目すべき生産地です。
エリックはその中でもキラッと光るものを持っています!
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1970年からお父さんがワインを売り出しましたが、それまでは野菜や家畜を育て、
ワインは家飲み用でした。
6代目となるエリックは、2005年卒業後すぐにワインの仕事に入り、
彼の代から有機農業に切り替えました。
2010年からは醸造にもこだわり、自生酵母で、酸化防止剤も使わない造りをしています。


草を抜いて湿った土壌を見せながら、
「ここにはたくさんの微生物や酵母菌、ミミズが住んでいるんだ。
ボクの仕事は、これらの微生物が元気で生きていける環境を作ること。」と解説。
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フランスでは、ワインを造るのにその専門の学校に行かねばなりません。
そんな学校の中に、有機農業(BIO)や自然な醗酵を教えてくれる学校はあるのか、
聞いてみると、
「そんな学校はないよ。有機農業は人生で学ぶんだよ。」って。
カッコイイでしょー。
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有機農業は、単に農薬や化学肥料を使わずに農業をするという作業ではなくて、
自然の法則の中で、いかに折り合いをつけながら、
大自然のエネルギーを最大限生かしていけるか、常に謙虚に前向きに、コツコツと…。
そんな有機農業の哲学が、彼の中にはきちんとありました。
“大自然を人間の都合でこれ以上汚したくない” という気持ちで、
有機農業に切り替える若者が多いのは、素晴らしいことですね。


試飲はアルザス名物のクグロフと。
ビシッと優しいワインの味わいにピッタリでした。
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