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黒澤酒造訪問

長野県佐久 黒澤酒造 訪問


 
3月4日~5日にかけて、日本有機農業研究会の全国大会が長野県佐久市で行われました。
せっかく佐久まで行くのなら、黒澤酒造に行かない手はない! ということで、
大会後、酒造りの現場にお邪魔しました。


実は、黒澤酒造は友人の織座農園さんのすぐ近くで、織座農園の研修生だった人も、独立後、夏は畑、冬は黒澤酒造で蔵人として働いています。
寒さの厳しい佐久では、冬の間は農業ができません。なので、農家にとってもまた酒蔵にとっても、いい関係になっています。 
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【↑織座農園の薪ストーブ:薪をくべて、火をおこすのって意外とむずかしいね…】


黒澤酒造は、そうした地域に根付いた小さな酒蔵で、お米もすべて地元のものを使っています。
でも、その造ったお酒の1/3は海外に輸出しているという、佐久から世界へ羽ばたく活気ある蔵です。

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朝8時、蔵に到着し、まずは米を蒸すところから見学です。
米の種類、仕込みごとに丁寧に少量ずつ造るので、蒸し器も小さいですね。
また特徴的なのは、豊富な水。
秩父から続く岩盤と、八ヶ岳から千曲川へ流れ込む良質な軟水が、
黒澤酒造の自社井戸から湧き出ていて、酒造りは全量この井戸水を使っています。

さらに注目すべきは、精米器。
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佐久でも自社精米をしているのは、ここ黒澤酒造ともうひと蔵だけ。
ちなみに、49%まで削るのに48時間かかります。熱を出さないよう、米が割れないようゆっくり、ゆっくり削るからです。
米を半分まで削るなんてもったいない! って思いますよね。
でも、その削った粕は、粕の中でも等級が分かれていて、焼酎の原料や、米菓子屋さんへ行き、おせんべいなどになるんですよ。


しかし、近年はタイ米などに押され、粕が売れないそうです。
米菓子の原料を見ると、確かに“米(タイ産)”なんてものが多いですよね。
削り粕のよりも安いタイ米って…、どうなってんの!? ですよね。

続いて、山廃蔵や仕込み途中のものを試飲させてもらったり、充実した見学となりました。

佐久までちょっと遠いですが、黒澤酒造見学会もしてみたいですね。
織座農園に泊まって美味しい野菜と酒盛りなんてどうでしょう~♪
近くにはいい温泉もありますし、楽しい旅になりそうですよ。
ぜひ一緒に行きましょう。またご案内いたします!